「そうだね。ここ遊園地みたいで楽しいね!」


ミホが頬を高揚させてそう言った。


ゲームだらけの部屋を遊園地と比喩するなんて、まるで色気がない。


でも、それはあたしも同じだった。


「部室の鍵、かけといてって言われて預かったよ」


そう言って銀色の鍵を見せて来たのはイツキだった。


ゲームに熱中している間に、先輩に託されたみたいだ。


「まだ体験入部なのに施錠を任されるなんて、イツキやるな」


イクヤがイツキの背中を叩いて笑った。


あたしたちが熱中しすぎていたから、先輩たちに気を使わせてしまったのかもしれない。


「良いこと考えた!」


途端に大きな声で言ってイツキから鍵を奪い取ったのはカズヤだった。