「水なんて、あるわけないだろ!」


イツキが怒鳴るように返事をした。


「とにかく、なにか布で傷口を押さえないと……」


イクヤの声にあたしは何度も深呼吸を繰り返した。


焼けた痛みのせいで呼吸さえままならない。


心臓はドクドクと激しく打ち続けている。


「ユウ、起きれるか?」


イクヤがあたしの制服を元に戻してくれて、ようやく体を起こすことができた。


少し動くだけで背中に激しい痛みが走った。


「見ろよ、クリアだ」


バーナーを持ったままのカズヤが、画面を見つめてそう言ったのだった。