そう思うと、途端に体から力が抜けて行った。


まだまだ抵抗したいのに、できない。


あたしはミホもホナミも救うことができなかった。


それなのに、自分は無傷で助かりたいと思っている……。


あたしは大きく息を吸い込み、そして止めた。


グッと奥歯を食いしばり覚悟を決める。


「いくぞ」


後方からカズヤのそんな声がした次の瞬間、強烈な痛みが背中を襲っていた。


「イヤアアアアアア!!」


食いしばっていたハズの口から悲鳴が漏れた。


熱さを通りこした痛みが全身を貫く。


ジリジリとした痛みはしばらく続き、やがてバーナーの音が消えた。


しかし、背中の痛みは決して消えない。


あたしはそのままの体制で奇声を上げ、のたうちまわった。


「どこかに水はないか!?」


イクヤの声が聞こえてくる。