普通のゲームなら問題なかったかもしれないが、これは普通のゲームなのかどうかもわからない。


「なんだよ、俺に反発する気か?」


「やめなよカズヤ。ちゃんとジャンケンで決めればいいじゃん」


あたしは咄嗟に2人の間に割って入ってそう言った。


公平にジャンケンで決めれば、だれが1番になっても文句は言えない。


あたしの言葉にカズヤはミホを責めるのをやめ、舌打ちをした。


カズヤは一番大人しいミホに対してだけ、威圧的な態度になる。


「仕方ねぇな」


カズヤはブツブツと文句を言いながらもジャンケンをすることで納得したようだ。


そして、決まった順番は……。


ミホ→ホナミ→あたし→イツキ→イクヤ→カズヤの順番だった。


「結局お前が1番じゃねぇか」


カズヤはそう言ってミホを睨み付けている。


本当ならカズヤに1番になってもらいたいところだったけれど、こればかりは仕方ない。