「もし、それで成功しなければどうなる?」


「それは……」


わからなかった。


手形をはめてみてもゲームは終わらないかもしれない。


それ所か、今よりももっとひどい状態になる可能性もあった。


「このままゲームを続けても、俺たちが生き残る可能性はほとんどありません」


そう言ったのはイクヤだった。


イクヤは手探りで先生を探し、その横に座り込んだ。


「どうせ死ぬのなら、やれるだけのことをやってみませんか?」


イクヤの言葉に先生は大きく頷いた。


「そうだな。凶と出るか吉と出るか、やってみようか」


先生はそう言ってゆっくりと上半身を起こした。


歩くことはできないので、慌ててキャスター式の椅子を先生の横へと移動した。