反射的に立ち止まる

私の横を通り過ぎて行った人が、突然立ち止まった私を振り返る

強い・・・・・・

魔法使い・・・・・・いいえ、魔術師

魔導師ほどではないにしろ、魔術師の中でも魔導師に近い魔力

魔力は、魔法や魔術を行使するに当たって必要な力

その魔力で、私たちは魔術という神秘を起こしている

閑話休題

その魔力の元を辿ると、中庭に繋がっている

中庭・・・・・・まだ見てない場所

もしかして、誰か魔術師がいる・・・・・・?

この学園に、私以外に?

興味を惹かれる

私はその魔力を頼りに、中庭に走った




「氷柱!」

「ぐぎゃぁぁぁ!」

中庭について、視線を向けると

そこには、魔術を行使する男子生徒の姿が

この学園の生徒に間違いなさそうね

校舎の中から様子をうかがうと、巨大なうさぎっぽい姿をした化物が、男子生徒の手によって消滅した

破滅級の化物・・・・・・

化物にもランクがあって、下から破壊級、破滅級、掃滅級、最後が殲滅級

彼は、強い

「ったく、なんでこんなにもいやがんだよ」

生徒の顔は見えないが、指にキラリと光る何かが見えた

あれは、魔法協会の指輪

・・・・・・そういえば、招集ががかってたっけ

蹴ろう

面倒事に首を突っ込むのは嫌

馴れ合うのも嫌

でも、私は彼が気になって仕方がない

「あの」

おそらく先輩だろうと思い、遠慮がちに声をかける

ぴくりと彼の肩が跳ね、ゆっくりとこちらを向いた

バチッと視線がかち合う