髪はゴールドでサラサラ。耳に光るピアスもその人を輝かせるパーツにすぎない。

まるで人形のような人。

制服はブレザーでズボンだし、男の人のようだ。

でも、、

どこかで会ったことがあるような…

でもこの人いつからいたの?、

「んン、」

『うわ、』

びっくりして私が尻もちをつくとその人は起きて私を見た。

『な、なんですか?』

「どうして泣いてる。」

『へ、?』

私は気づかないうちにピアノを弾きながら泣いていたらしい。

『いや、あのなんでもn、』

ギュッ

その人は私を抱きしめた。

普通なら振り払うところ、私は振り解けなかった。

その人が震えていたから。

泣きそうな声で、

「頼むから、お前だけは泣くな。」

どういうこと?

私はこの人に初めて会うはずだし、お前だけはって、、

『あ、あの…』

「あ、悪い。」

すぐに離してくれた。

『私のこと知ってるんですか?』

「いや、知らない。」

『へ、?』

「ーフッ」

その人は急に私の顔を見て笑った

「その間抜けな顔笑」

『痛ッ』

急にデコピンをしてきた。

『何するんですか!』

「悪かったな、邪魔して笑」

そう言って、部屋を出て行った。

『何あの人?!』

急に泣きそうになったと思ったらデコピンするなんて。

名前も知らないのに。

もう2度とあの人には会いませんように!