この学園は6階建て。

その6階の1番端の教室に私のピアノはある。

誰も立ち入ることのない、私だけの空間。

だと思っていた。

いつものようにピアノに向かって座り、弾き始めた。

いつもあの人が私にひいてくれていた曲。
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〈あなたもいつか、大切な人にこれを聞かせてあげるのよ?〉

『たいせつなひとー?』

〈そう。何があっても一緒にいたいと思う人に。〉

『じゃあみうは__にひくー!』

〈私に弾いてくれるの??〉

『うん!だってみう__とずっと一緒にいたいもん!』

〈私もよ〉

そう言って笑った。





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懐かしいその思い出を思い出しながら弾いた。

すると、

ガタッ

後ろの方で急に音がした。

え、なに?

恐る恐る後ろを見ると、

『え、』