「藍の部屋とは大違いだな……」

如月刑事は呟く。藍は見た目よりも質にこだわるタイプで、白鳥うららとは真逆だ。しかし如月刑事は藍の考え方の方が好きだ。金持ちの考えはわからない。

如月刑事には名前の全くわからないメイク道具が置かれた場所を探す。しかし、美容クリームは一向に見つからない。

「……おかしい。女なら持っていると聞いたんだが……」

同じ刑事である女性の話を思い出し、如月刑事は部屋の隅々まで探す。しかし、美容クリームは見つからない。

その時、電話が鳴り響く。それは警察署の方で捜査を進めている部下からだった。

「如月さん!白鳥うららのインスタグラムに、「トマトを使った美容クリーム、一花ちゃんからもらった♡」という内容を確認しました!」

「わかった、ありがとう」

如月刑事は電話を切ると、「見つかりませんよ〜」と寝室を探す原刑事を連れて北村一花のもとへと向かった。