「これは……、やっちまった」

諒と唯が一夜を過ごした翌日、時刻は十時。

完全に遅刻な時間帯。

唯の隣には諒は居らず、もうすでに会社に行っているようだった。

「ふざけんな、諒。起こしてけよ!」

唯はキレると、ベッドから立ち上がる。

「――?!」

その瞬間、股関節に力が入らず、がくりと床に膝を付いてしまった。

「え……、なにこれ?」

自身の異常に戸惑う唯。

そして、自分が今全裸ということを理解し、唯は顔を真っ赤にする。

「私……、諒と………」

いいかけると、唯は布団にくるまった。

「最悪だ最悪だ最悪だ最悪だ最悪だ最悪だ!」