「………」

窓から差し込む朝日で目を覚ます。

唯は部屋を見渡すと、諒が居ないことを確認する。

「はぁ……」

ため息を漏らすと立ち上がり、リビングに移動する。

リビングには朝食は用意してあるものの、諒の姿は無く、この家に居ないんだと言うことを唯に痛感させる。

まさに、家政婦のような存在になっている。

―――結局、唯は答えを後回しにしたものの、諒は一週間、唯が答えを出すまでホテルに泊まるらしかった。

「関係もはっきりしないままでこのまま住むのも限界だから、唯が答え出すまで俺はホテルに泊まるから」

諒はライブに言ったその日にそう言うと、夜に荷物をまとめて家を出ていった。