「えーっと……、唯……?朝だぞー」

今日の朝も、諒が唯を起こしに部屋にやって来る。

最近唯の様子がおかしいのもあって、起こし方が控えめだ。

「ウー…、ねむ、い……」

唯は唸るように言葉を発すると寝返りを打つ。

「あと……5分……」

「はぁ……、あと5分したらまた起こしに来るからな」

諒は呆れたように言って部屋を出ていく。

唯は、諒が部屋を出ていくのを確認すると、むくりと立ち上がった。

「はー……、無理……」

唯は真っ赤になった顔で呟くと顔を手で覆い隠した。

再度深い息を吐くと、ガックリと項垂れる。