見ていてうざったいいちゃつきが目の前で行われる。

二人とも幸せオーラ全開で、俺と唯がここに居るってこと、忘れてるんじゃないかと思う。

ふと唯を見ると、俯いたその顔は、泣きそうになっていた。

けれど、それを堪えるようにグッと唇が噛み締められていて。

俺は見ていられなくなって、唯の手をそっと握った。

唯は最初ビックリしたように俺を見たけど、そのあとすぐに悲しそうに微笑んで。

「ありがとう」って口パクでそんなことを言ってきた。

唯、俺なら、お前にこんな顔させないのに。












―――――――――帰ったら、唯の好物のパンケーキ、作ってやるからな。