(苦しい……! 私、一体……?)

首をギリギリと締め付けられる痛みと凄まじい息苦しさに目を開けると……金髪の男の邪悪な笑顔が目に入った。

(うそ……どうして? オリオン……オリオン!)

私は心の中で叫ぶ。彼の名を……

「へへっ、簡単に殺してたまるかよ。お楽しみはこれからなんだから……」

歪んだ笑みを浮かべながらそんなことを言う男の頭を、ガシッと誰かが掴んだ。

「えっ……」

「お前。セナに何をしている?」

毛むくじゃらの大きな手は、私から強引にそいつを引き剥がして思い切り後ろへ投げ飛ばした。

「お前……何なんだ?」

私を襲っていた四人の男達は怯んだ様子でこちらを見た。
すると、オリオンはその瞳に、刺すような眼光を煌々と灯しながら彼らを睨んだ。

「俺はオリオン。狩猟の神だ」

「はぁ、何、こいつ? 頭、おかしいんじゃねぇの?」

男達は騒ついたけれど、オリオンはそいつらを真っ直ぐに見据える。