「オリオン……嫌だよ。目を開けて……オリオン!」

私は必死で彼に呼びかけたけれど、彼はピクリとも動かなくて。
オリオン……本当に、お星様になってしまうの?
私は怖くて……とっても怖くって。体はガクガクと震えた。

「セナ。そいつはもう、駄目……あと一時間もしないうちに息絶える。だから、僕と……」

ガイアが私の肩にそっと手を乗せて……だけれど、私はその手を振り払った。

「ガイア。治しなさい!」

「えっ?」

「だから! オリオンを治してって言ってるのよ」

私の目からはみるみるうちに涙が溢れ出した。
しかし、ガイアは眉を寄せ、悲しげな顔を浮かべた。

「それはできない。神の命令に背くことは、僕には……」

「どうして……どうしてよ! 私、オリオンがいないと生きていけない。オリオンがいないと……」

ぐったりと動かなくなったオリオンに顔を押し付けて……私は大声を上げて泣いた。泣いて、泣いて……そう。涙が渇れるかと思うくらいに。