あたしたちは、この腐りきった国のせいで仕事を失った。あたしたちがどれだけ苦労しても、道端で死んでも、政府も金持ちも見て見ぬ振り。きっと、何も変わらない。

「……あのさ」

あたしは、思いついたことを言ってみることにした。

「銀行強盗をしようよ。五億くらい奪って、みんなで山分けにしよう。そうすれば少しは生活できる」

あたしたちから金を巻き上げるのは誰だ?金持ちと政府だ。その金を奪い返してやるだけ。

「ええっ!そんな、無理だよ!」

臆病なピーターはそう言うが、このままでは生活できない。

話し合い、あたしたちは銀行強盗をすることにした。



「動くな!警察だ!!」

あたしたちに武装した警官が銃を突きつける。あたしたちはゆっくりと両手を上に上げ、大人しくするしかなかった。

マルコの考えた銀行強盗の計画は、完璧なはずだった。全員変装し、偽物の銃やナイフを手に銀行から金を奪った。

袋に詰められた金は、あたしたちが今まで見たことのないような金額。これならしばらく困らずに生活できる。誰もがそう思っていた。