罪を犯すのは、ほとんどが生活苦という人がほとんど。そんな人たちの居場所を奪ってあたしは生きている。そして、報酬を受け取っている。

誰かの居場所を奪って生きることしかできないなら、あたしはいっそ石ころにでもなってしまえばいい。そうすれば、戸惑うことも居場所を奪うこともないのだから……。

それでもミアたちも同じように特攻班だったから、あたしは武器を手にできたんだ。

特攻班の仕事は、戦場に立つ兵士と同じくらい危険な仕事。誰かが死んでもそれは仕方ない。

それをわかっていたはずなのに……。

五年後、あたしは一人になってしまった。



「では、十五分の休憩とする!解散!!」

「はい!!」

特攻班の訓練はとても厳しい。今日も朝からずっと走らされたりした。

でも、厳しくないといけないのだ。もしかしたら明日隣にいる人がいなくなるかもしれないから……。ミアたちがそうだった。一瞬にして、確保しようとした犯人によって殺された……。