「あの子は本気だったんでしょ? もう遊びでいろんな女の子と付き合うのはやめなよ。それでちゃんと、あの子と付き合ってあげなよ」
「え……。だって僕はケイトのことが」
普通だったら嬉しい言葉のはずなのに、いらっとしている自分がいた。誰かを泣かせて、その上でしか成り立たない恋愛なんて、私は大嫌いだ。
告白するならせめて女性関係を清算してからにして欲しいし、あの子の立場だったら、誰かと付き合い始めてから振られるのも嫌だ。水をかけるのはやりすぎだと思うが、彼女の怒りはもっともだと思う。
「だいたい、セピアくんは今まで特定の彼女を作らずに好きに遊んでいたんでしょ? なんで急にちゃんと付き合うって言い出したの? しかも、なんで私なの?」
異世界人で物珍しいこと以外に、セピアの気を引く何かがあったとは思えない。
「それは……」
セピアが言葉を飲みこむ。やっぱりはっきりした理由なんてないんだ、と悲しい気持ちになった。誠実な言葉に少しだけ、期待している自分がいたのかもしれない。私でも誰かの特別な“たったひとり”になれるって。
そんなことありえないって、さんざん思い知ったばかりなのに。
「とにかく私は、女性関係がだらしない男は断固お断りだから! 以上!」
すでにお店が見える位置まで来ていたので、私はセピアを振り返らずに早足で玄関に向かい、そのまま後ろ手で扉を閉めた。だから、彼がどんな顔で私を見送っていたのかわからない。
「異世界まで来て、何やってんだろ……」
このまま一生、スマートで幸せな恋愛には縁がないのだろうか。私の何が悪いんだろう。少なくともこの世界に来てからは、真面目に働いていただけなのに。
はあ~……と息を吐いて、ずるずるとその場に座り込んだ。
「やっぱりもう、恋愛なんてめんどくさい……」
「え……。だって僕はケイトのことが」
普通だったら嬉しい言葉のはずなのに、いらっとしている自分がいた。誰かを泣かせて、その上でしか成り立たない恋愛なんて、私は大嫌いだ。
告白するならせめて女性関係を清算してからにして欲しいし、あの子の立場だったら、誰かと付き合い始めてから振られるのも嫌だ。水をかけるのはやりすぎだと思うが、彼女の怒りはもっともだと思う。
「だいたい、セピアくんは今まで特定の彼女を作らずに好きに遊んでいたんでしょ? なんで急にちゃんと付き合うって言い出したの? しかも、なんで私なの?」
異世界人で物珍しいこと以外に、セピアの気を引く何かがあったとは思えない。
「それは……」
セピアが言葉を飲みこむ。やっぱりはっきりした理由なんてないんだ、と悲しい気持ちになった。誠実な言葉に少しだけ、期待している自分がいたのかもしれない。私でも誰かの特別な“たったひとり”になれるって。
そんなことありえないって、さんざん思い知ったばかりなのに。
「とにかく私は、女性関係がだらしない男は断固お断りだから! 以上!」
すでにお店が見える位置まで来ていたので、私はセピアを振り返らずに早足で玄関に向かい、そのまま後ろ手で扉を閉めた。だから、彼がどんな顔で私を見送っていたのかわからない。
「異世界まで来て、何やってんだろ……」
このまま一生、スマートで幸せな恋愛には縁がないのだろうか。私の何が悪いんだろう。少なくともこの世界に来てからは、真面目に働いていただけなのに。
はあ~……と息を吐いて、ずるずるとその場に座り込んだ。
「やっぱりもう、恋愛なんてめんどくさい……」



