「あ、有栖川さま!?」
「おばあさま!?」
私と三人の声が同時に響いた。
「えっ?」とお互い顔を見合わせる。
「ど、どういうこと? おばあさま、よね? 昔と外見は違うけれど、雰囲気も声もそのままだし」
「ちょっと待って。この人は有栖川さまだよ。もとの世界での私のお店で、お得意様だった……」
クラレットと説明し合いながら、私は混乱していた。有栖川さまが、みんなのおばあさま?
確かにもとの世界でも謎の多い人ではあったけれど、まさか異世界人で淫魔だなんて思ってもみなかった。
「桜井さん、そして孫たちも、驚かせてごめんなさいね」
有栖川さまはあっさりと、ふたつの疑問をまとめてしまう。
呆然とするしかない私たちの中、アッシュだけが冷静に口を開いた。
「やはりな。おばあさまが簡単に死ぬわけはないと思っていたが、生きていたのか?」
「そうよぉ。こっちの世界での人の器はダメになってしまって、生気をたくわえているうちに桜井さんのいる世界に行ってしまって。もともと異世界文化が好きだから、ついつい堪能しちゃって」
のん気な口調で語る有栖川さまに、クラレットが迫った。
「私たち、おばあさまが亡くなったと思ってものすごく悲しんだのよ。両親は世界一周に行ってしまったし、セピアだっておばあさまがいてくれたら寂しい思いをせずにすんだのに。もっと早く戻ってきてくれても良かったんじゃない?」
「それについては、本当にごめんなさい。なかなか転送魔法が使えるまでの魔力がたまらなかったの。やっとたまったと思ったら、うっかり桜井さんに使ってしまって」
ぽんぽん、と小さな孫にするようにクラレットの頭を撫でながら、さらっと爆弾発言をされた。
「おばあさま!?」
私と三人の声が同時に響いた。
「えっ?」とお互い顔を見合わせる。
「ど、どういうこと? おばあさま、よね? 昔と外見は違うけれど、雰囲気も声もそのままだし」
「ちょっと待って。この人は有栖川さまだよ。もとの世界での私のお店で、お得意様だった……」
クラレットと説明し合いながら、私は混乱していた。有栖川さまが、みんなのおばあさま?
確かにもとの世界でも謎の多い人ではあったけれど、まさか異世界人で淫魔だなんて思ってもみなかった。
「桜井さん、そして孫たちも、驚かせてごめんなさいね」
有栖川さまはあっさりと、ふたつの疑問をまとめてしまう。
呆然とするしかない私たちの中、アッシュだけが冷静に口を開いた。
「やはりな。おばあさまが簡単に死ぬわけはないと思っていたが、生きていたのか?」
「そうよぉ。こっちの世界での人の器はダメになってしまって、生気をたくわえているうちに桜井さんのいる世界に行ってしまって。もともと異世界文化が好きだから、ついつい堪能しちゃって」
のん気な口調で語る有栖川さまに、クラレットが迫った。
「私たち、おばあさまが亡くなったと思ってものすごく悲しんだのよ。両親は世界一周に行ってしまったし、セピアだっておばあさまがいてくれたら寂しい思いをせずにすんだのに。もっと早く戻ってきてくれても良かったんじゃない?」
「それについては、本当にごめんなさい。なかなか転送魔法が使えるまでの魔力がたまらなかったの。やっとたまったと思ったら、うっかり桜井さんに使ってしまって」
ぽんぽん、と小さな孫にするようにクラレットの頭を撫でながら、さらっと爆弾発言をされた。



