「失礼します……」
作業室の中は、以前入ったときよりも雑然としていた。台の上には型紙や布地が所狭しと並べられ、床には歩くスペースのみ確保して、仮縫い中のドレスが着せられたトルソーが何体も置かれている。年末の忙しさを改めて感じた。
「セピアくん、おはよう。何日も休んじゃってごめんね」
セピアは、作業台の前のスツールに座っていた。私が笑顔なのを見てほっとした顔になる。
今日のセピアの服装は、肘の部分に当て布がついた動きやすいジャケットと、柔らかい生地のトラウザーズ。いつでもぴしっとしたフロックコートのアッシュとは対照的だけど、彼の雰囲気にはよく合っている。
「ケイト……。体調はもう大丈夫? あ、この椅子に座って」
作業台の上を軽く片付けながら、もうひとつあった、おそらくアッシュが普段使っているスツールをすすめられる。
「ありがとう。じゃ、遠慮なく」
座って間近で顔を合わせると、セピアの顔が緊張しているのがわかった。自分から話しかけていいのかどうか、迷っている様子も。
「もうすっかり風邪も良くなったよ。だからセピアくんも気にしないで」
さっきは「往生際が悪いな」なんてちょっと思ったけれど、こんなに反省している様子を見たら責める言葉なんて出てこなかった。
「本当に良かった……。ごめん、僕のせいで何日も寝込ませて……」
「治ったんだから、もういいよ」
うつむくセピアに笑いかける。膝に置いたこぶしをぎゅっと握ったあと、セピアは意を決したように口を開いた。
作業室の中は、以前入ったときよりも雑然としていた。台の上には型紙や布地が所狭しと並べられ、床には歩くスペースのみ確保して、仮縫い中のドレスが着せられたトルソーが何体も置かれている。年末の忙しさを改めて感じた。
「セピアくん、おはよう。何日も休んじゃってごめんね」
セピアは、作業台の前のスツールに座っていた。私が笑顔なのを見てほっとした顔になる。
今日のセピアの服装は、肘の部分に当て布がついた動きやすいジャケットと、柔らかい生地のトラウザーズ。いつでもぴしっとしたフロックコートのアッシュとは対照的だけど、彼の雰囲気にはよく合っている。
「ケイト……。体調はもう大丈夫? あ、この椅子に座って」
作業台の上を軽く片付けながら、もうひとつあった、おそらくアッシュが普段使っているスツールをすすめられる。
「ありがとう。じゃ、遠慮なく」
座って間近で顔を合わせると、セピアの顔が緊張しているのがわかった。自分から話しかけていいのかどうか、迷っている様子も。
「もうすっかり風邪も良くなったよ。だからセピアくんも気にしないで」
さっきは「往生際が悪いな」なんてちょっと思ったけれど、こんなに反省している様子を見たら責める言葉なんて出てこなかった。
「本当に良かった……。ごめん、僕のせいで何日も寝込ませて……」
「治ったんだから、もういいよ」
うつむくセピアに笑いかける。膝に置いたこぶしをぎゅっと握ったあと、セピアは意を決したように口を開いた。



