「あんた、暇さえあればいっつも桜ちゃんの所にいるじゃない。」











お母さんの言葉に、無意識に体が反応する。





桜河……

私たちより1日前には合宿から帰ってきているはず。


でもあの夜から一度も顔を合わせてないし、
連絡も取っていない。










「何?お前、桜河くんと喧嘩でもしたの?」





「喧嘩なんてしてないよ。」










いや、あれは喧嘩なのかな…?

あの時桜河、怒ってたし…









「まぁ…もし喧嘩してたとしても、俺は桜河くんの味方だけど。」










鼻で笑ってこちらを見下ろす楓真。

…このガキ。生意気な…





楓真は何故か、昔から桜河のことが大好き。

桜河に憧れて水泳を始めちゃうくらい。



姉である私に対してこんなに生意気なのも、
もしかして桜河の真似!?

…だとしたら、許さん桜河。