君のとなりで恋をします。─上─










「知らなかったっス。

じゃあ、さようなら。」











本人にそんな事を言ったら確実に調子に乗るのは目に見えてるし、絶対に口に出してはやらないけど。










「うわー、待って待って。」








更衣室から出ていこうとする俺を、吉良さんは腕を引いて引き止める。









「…何なんスか?」






「影山よ。

悩みならお兄ちゃんに話してごらん?」











パチっとウインクを決めてこちらを見る吉良さん。



女たちが見たら、それはもう鼻血出して喜ぶ
レベルの色っぽさなんだろうけど…

男の俺にやられても、鳥肌が立つだけだ。