「でも、優香はそれでも川野さんを選んだ。そうですよね?」
「はい。だから彼女の期待に応えないとって奮起したんです」
川野さんがにこりと笑って前向きな返事をしてくれたことで、私もホッとした。
「僕も水城さんを見習って頑張らないといけないですね。すみません、なんだか愚痴っぽくなっちゃって……あ、そろそろ着きますよ」
信号が青に変わって交差点を曲がると、川野さんの運転する車は滑るように“カワノ犬猫動物病院”と書かれた建物の駐車場へ入って行った。
受付を済ませ、シオンを診察室へ預ける。
私は待合室のソファに座っている間もなんだか落ち着かなかった。
「あの、やっぱり水城さんにこのこと連絡したほうが……」
「いや、シオンちゃんの状態を診察してから判断しましょう。水城さんはイタリアだし、連絡したところで今すぐここへ帰ってこられるわけじゃない、僕たちでできることをするほうが先決です」
川野さんに言われてハッとする。もし、命に係わる容態でもないのに下手に連絡をしたら返って水城さんに心配をかけてしまう。
ああ、こういうときこそもっと冷静にならなきゃ……。
シオンの状態が悪いものではないことを祈りつつ、私は診察結果を待った――。
「はい。だから彼女の期待に応えないとって奮起したんです」
川野さんがにこりと笑って前向きな返事をしてくれたことで、私もホッとした。
「僕も水城さんを見習って頑張らないといけないですね。すみません、なんだか愚痴っぽくなっちゃって……あ、そろそろ着きますよ」
信号が青に変わって交差点を曲がると、川野さんの運転する車は滑るように“カワノ犬猫動物病院”と書かれた建物の駐車場へ入って行った。
受付を済ませ、シオンを診察室へ預ける。
私は待合室のソファに座っている間もなんだか落ち着かなかった。
「あの、やっぱり水城さんにこのこと連絡したほうが……」
「いや、シオンちゃんの状態を診察してから判断しましょう。水城さんはイタリアだし、連絡したところで今すぐここへ帰ってこられるわけじゃない、僕たちでできることをするほうが先決です」
川野さんに言われてハッとする。もし、命に係わる容態でもないのに下手に連絡をしたら返って水城さんに心配をかけてしまう。
ああ、こういうときこそもっと冷静にならなきゃ……。
シオンの状態が悪いものではないことを祈りつつ、私は診察結果を待った――。



