偽恋人からはじまる本気恋愛!~甘美な罠に溺れて~

「これはだめだ。お前はこれ」

猫ちゃん用の焼きかつおを取りだして、水城さんがお皿に出すとシオンは喜んであっという間に平らげた。

「お腹が空いてたんでしょうか」

「さっき食事したばっかりなのにな。よく食べるんだよ」

「ふふ、私と同じですね」

すると、水城さんが私を後ろからふわっと抱きしめた。

「君が転ばなくてよかった。悪い、さっき抱きとめた時に変なスイッチ入った」

「え? あっ」

身体に回された腕に力がこもり、腰が甘く疼く。

「今夜、泊っていくだろう?」

そう言われてドキッとする。ただのお泊りじゃないことくらいわかる。泊るということは、水城さんと……。

一瞬、淫らな光景がよぎって息を呑む。けれど、私に彼を拒む理由なんかない。

「はい……一緒にいたい、です」

「それって、俺を受け入れると取っていいんだよな? 今夜は手を出さないって保証はないけど」

そんな風に確認されるとさらに恥ずかしさがこみ上げてくる。首元に熱を持ち、水城さんが項に口づけた。

「っ……あ、あの」

「本当に君は可愛いな、顔が真っ赤だ」

そして、優しく顎を捕られて今度は唇にキスをされる。