そんなふうに思っていたとき、くるっと身体を半回転させられ私は水城さんと向かい合う形になった。見ると、水城さんはほんのり頬を赤くして、困惑しているような表情で私を見つめていた。
「あの、すみません。私が勝手に水城さんのこと素敵だなんて思ってて、迷惑……でしたよね、だから――」
「そうじゃない」
「え?」
水城さんの掠れた声は、この表現が男の人に似合うかわからないけれど……すごく色っぽかった。
「こんな気持ちは初めてなんだ。心惹かれた女性が、まさか自分のことを見ていてくれていたなんて、そこに恋愛感情があるかないかは別として、ただ嬉しい。それだけでこんなにも動揺するなんて……まったく、俺はみっともないな」
水城さんが自嘲気味に苦笑いする。
本当に? もし、それが本当なら……私も、すごく嬉しい。
すると、水城さんは腕に抱えるようにしているスーツとドレスを私からそっと取った。
「君は今すぐこのドレスに着替えて帰りたいか? それとも、このまま俺と一緒にいてくれるか?」
唐突に投げかけられた選択肢に、私は目が点になる。ここで私が間違った選択肢を選んだら、水城さんとの今後もなくなるような気がした。私の答えは――。
「あの、すみません。私が勝手に水城さんのこと素敵だなんて思ってて、迷惑……でしたよね、だから――」
「そうじゃない」
「え?」
水城さんの掠れた声は、この表現が男の人に似合うかわからないけれど……すごく色っぽかった。
「こんな気持ちは初めてなんだ。心惹かれた女性が、まさか自分のことを見ていてくれていたなんて、そこに恋愛感情があるかないかは別として、ただ嬉しい。それだけでこんなにも動揺するなんて……まったく、俺はみっともないな」
水城さんが自嘲気味に苦笑いする。
本当に? もし、それが本当なら……私も、すごく嬉しい。
すると、水城さんは腕に抱えるようにしているスーツとドレスを私からそっと取った。
「君は今すぐこのドレスに着替えて帰りたいか? それとも、このまま俺と一緒にいてくれるか?」
唐突に投げかけられた選択肢に、私は目が点になる。ここで私が間違った選択肢を選んだら、水城さんとの今後もなくなるような気がした。私の答えは――。



