「着いた...」

少し日が沈み始めた

ピーンポーン

緊張で震える手を伸ばしインターホン
を鳴らした

ガチャ

「翔...」

「虹華...?」

「なんで転校しちゃっちの!
なんで私たちに何も言わなかったの!」

「ごめん
お前らに言ったら自分も行きたくなくなる
と思って」

「自分だけ気持ち言うなんてズルいよ」

「虹は愛されるかもしれないけど

半透明な虹は誰からも愛さ...」

「そんなの二度と言わせない

半透明な虹が誰にも愛されないなんて
二度と言わせないから

私は翔が大好き

半透明な虹を、愛してます」

そういった途端

翔が大粒の涙を流した

「虹華、ありがとう」

泣き止むまでずっと待った