樹がシートベルトをして発進の準備をしようとすると「ちょっと待って」と湊は後部座席からなにやらグッズを取り出した。
「クッションとひざ掛けと、飲み物2種類とお菓子類と・・・」
次々にグッズを取り出す湊。どれも自分のために用意してくれたことが分かるものに樹は湊の誠実さを感じた。

「あと、アイピローと・・・」
次々に出てくるアイテムの多さについ
「ふふっ」
と樹は笑っていた。
そんな樹を見て湊も満面の笑みになる。

「うれしい。最近、君の笑顔見れてなかったから。今日はお腹の子がびっくりするくらい笑わせたいな。」
と湊は樹を見た。樹は微笑みながらふと自分の首元のネックレスについた指輪を握る。