「本当にいいのかな・・・」
樹が湊を見上げる。
「いいだろ。時々はこうして二人で過ごすことだって。」
湊がそう言って樹の手を握った。

息子である永遠が保育園に通い始めてから半年。
二人は週末に永遠を保育園に預けて久しぶりに二人で過ごす時間を作った。
というのも、家に新しい家具を買おうと考えている二人は家具店やインテリアショップをめぐり、ネットで見た商品を実際に見て、決めようとしていたのだ。
永遠が一緒だとなかなか一日で回れる店舗の数が限られている。

永遠は保育園に通い始めてすぐは朝大泣きしたり、日中に泣きすぎて食事もとれず、樹がお迎えに行くことも続いた。すぐに感染症をもらい、休むことも多かった。
やっと集団生活のリズムができて、体も丈夫になってきたところだ。

樹も仕事に復帰して、短時間から勤務を再開している。

「なんか・・・変な感じ・・・」
いつも一緒の永遠がいないことが今では違和感でしかない二人。