「樹さん頑張って」
廉も廉の妻の葵もいる。
「そろそろ分娩室に移動しましょうか」
助産師の言葉で湊に支えられながら樹が歩いて分娩室に向かう。
そんな樹のお腹を理恵と葵が撫でる。
「無事に生まれますように」
「頑張ってね」
二人の力をもらいながら湊と樹は分娩室へ入った。

分娩台にあがり樹が緊張すると陣痛の波が弱まってしまった。そんな樹に気が付いて湊が話しかける。
「赤ちゃんの名前、教えようか?」
その言葉に樹が湊を見る。
「永遠て書いてとわ。」
「永遠?」
「そう。」
樹の手を力強く湊が握る。