「もう無理!!!!」
樹の言葉に湊はひたすら腰をさすり続ける。
「そこじゃない!」
「はい」
樹の殺気に湊も敬語になっている。
「私かわろうか?」
理恵の言葉に
「だめ」
と湊が首を横に振る。

樹は新しい年を迎える直前に産気づいていた。
年末年始の休みに入っていた湊が付きっきりで樹の腰をさすったり陣痛の間隔をはかっていた。

知らせを聞いて理恵も駆けつけてくれた。