少しして二人は自分たちのやりとりに照れて吹き出して笑った。
「この子は、俺みたいにおっきいもの背負って生まれるけどさ、俺はこの子が手放したいと思うならその道を応援する。いっぱいつらい思いさせちゃうかもしれないけどさ、そこは俺たちでいっぱい抱きしめて一緒にどうしたらいいか考えあえるような関係になりたいんだ。」
「そうだね」
「名前、実は・・・あるんだよ」
「ん?」
「考えてたやつ。実はな。」
「そうなの?」
「うん」
「教えて?」
「いやだ。今はダメ。この子が生まれて顔を見てから決めるから。その時な。」
湊はいたずらに笑う。
「今教えて」
「さっき俺に任せるって言ってくれただろ?教えない」
樹が頬を膨らませると湊がそっと頬に口づけた。