樹は何か心がもやもやとした。
その原因は自分でもよくわからない。それでもなぜか・・・もやもやする。
この気持ちがやきもちだと気づくまでに時間がかかる樹だった。
「樹?どうした?」
「うんん」
湊は理恵に次々に家のことを伝えたり樹の今までの状況を伝えている。
理恵とは敬語を使わない関係らしく二人は時々顔を見合わせて笑いながら話していた。

樹はそんな二人に気づかれないように一人寝室に入る。ここにはさすがに入ってこないだろう。そんなことを考えていると湊と理恵が寝室に入ってきた。
「どうした?体調悪い?」
「うんん」
返事をしながら樹のもやもやが大きくなる。
「まだ退院したばかりですもんね」
理恵は樹には敬語を使う。