それから一週間して樹の退院が決まった。
幸い子宮の収縮も起きず、新たな出血もない。

経過観察は必要でも自宅で安静にすることにした。

病院に長くいることで過去を思い出してしまう樹は自宅に帰りたいと湊に頼んだ。湊は樹の気持ちを察して快く了承してくれた。

交換条件にと看護師兼家政婦を雇った湊は毎日何度か体調のチェックを受けたり、自分が仕事でいない間の家事をその人に任せることを樹に言い聞かせた。

樹もまだ体調に不安がありその話にうなずくしかなかった。