湊の方を見ると湊も樹を見ていた。
「俺、今は時間作って仕事もセーブしてるけどさ、これからは子供も生まれるし忙しい時もあると思うんだ。だからこそ自分の家で子供との時間も大切にしたいし、ゆっくりくつろげるような空間作りたいんだ。樹に家のことは任せちゃうと思うけど、休みの日は庭でバーベキューとかしたい。子供が大きくなったら庭でプールもいいな。」
湊の描く家庭を樹も見てみたいと思った。
「まずは出産頑張ってもらわないとな」
「うん」
「仕事を辞めたらゆっくり出産に向けて準備してほしい。」
「うん」
「家事なんてしなくていいからさ。なんなら家政婦でも雇う?」
「え?」
「冗談だよ。そういうの嫌いだろ?」
「うん」
「そのくらい、出産は代わってやれないからさ。心配なんだよ。応援したいんだ。」
樹は湊の胸に自分の頭をのせた。その頭を湊が撫でる。