「着心地は?」
と樹に聞き取った内容も手帳に記入していく。
「今日は決められないな。一週間は決めるのに時間をください。」
結局湊はドレスを決められず次回決めることになった。

その日から時間を見つけると携帯の写真とメモを見比べて真剣にドレスを選ぶ湊だった。
そんな湊の姿に陸の姿が重なる。

『樹が着るものでも俺には大事なの。一生に一回しか樹に着てもらえないものだろ?必死に選んで、決められなくて何が悪い?』陸の言葉が頭に浮かぶ。

陸の時は二人で喧嘩をしながら、それでも仲直りして余計に絆を深めながら決めていった結婚式。言いたいことをお互いに言い合って、幸せすぎてふたりで泣きそうになったこともあった。

今は・・・?