一夜からはじまる恋

ベッドに二人で横になると樹のお腹に湊は手をあてる。
妊娠5か月。仰向けになっていてもお腹が膨らんでいる。
そのふくらみに触れながら湊はいつも愛しそうに赤ちゃんに話しかける。
「おーい。起きてるか?パパだぞ~」
湊は赤ちゃんが生まれたらパパと呼んでほしいらしい。自分がお父さんのことを社長や会長と呼ぶようになったからか余計にパパという響きに憧れがあるらしい。
「眠ってるよ」
樹の言葉にもめげずに話しかける湊。そんな湊の声や手のぬくもりに樹はあっという間に眠りについた。

次の日目が覚めると隣に湊がいなかった。
キッチンへ行くと湊が朝食を作ってくれていた。
「起こしてくれたら作るのに。」
湊は先に起きて樹の目覚ましを止めていた。