一夜からはじまる恋

自分の体のために湊と約束した時間には帰宅する。
会社を出ると石川が車をまわしてくれていた。

「社長についていなくて大丈夫ですか?私なら電車で大丈夫ですから」
樹の言葉にルームミラーで石川がちらりと樹を見る。
「社長からのご指示ですから。それに社長は本当は私の運転よりご自分で運転をされていたい方なので、内心喜ばれていると思いますよ。」
石川の気遣いに樹はお礼を伝えた。
「会社に復帰されてお疲れではありませんか?」
「さすがに疲れました。でもあと少しですから。しっかりやるべきことをやらないと。」
「そうですか。ご無理だけはなさらないでくださいね。」
「ありがとうございます」
樹はマンションに帰ると夕飯の支度をしていつの間にかソファで眠っていた。

湊が帰宅するとソファで化粧をしたまま眠る樹がいた。