彩香side

今日も学校に向かい彼氏探しだー!
私は振られても次に進めるのリセットだよ!
全く悲しくない訳じゃないんだけどね。

「やっほ〜 おはよう彩香」
「莉亜ーーー!おはよう」

今挨拶したのは私の親友の 唐沢莉亜。
家がお隣さんでもある双子ちゃん。
才色兼備で何でもできる自慢の大親友!

「彩香今日も可愛いね〜」
「莉亜だよそれは!もう!!」
「イチャイチャしてる所悪いけど…」
「あ、おはよう莉央!」
「おはよう!よく毎日飽きないねお前ら」
「うるさいよ!彩香は私の天使なの!」
「はいはい…教室行くよ」

そう。今挨拶したのが 唐沢莉央。
莉亜の双子の弟なの。これがまた才色兼備
こんな凄い人達が私と仲良くしてくれてる
事こそが奇跡なんだと私は思っている。

「うん、行こ!莉亜」
「うん!」

本当に美人すぎる。莉亜と莉央が揃って
登校するたび学校はザワつき始める。
それはそうだよ。こんな完璧な双子だし

「あのっ…山崎さん放課後いいですか!?」
「え?」

女の人から話しかけられた。
この子…私知ってる。可愛いで有名な子だ!

「河田さん…?」
「おお、お話しがあります!体育館倉庫で」
「うん、分かったよ」

何も言われなくても私には、分かる。
この子きっと…莉央の事が好きなんだ。
協力してくれ…か…なんかだろうなあ。

「彩香ー!早くおいでよ!」
「彩香?」
「はーい」

莉亜と莉央は私の事を凄く心配してくれる。
小学の頃から一緒の二人。
昔、いじめにあった事があるからだと思う。
莉亜と莉央と仲がいい私は嫉まれる事が
結構あった。近づくなとか…色々と、ね
私は特にはめげては無かったんだけど
2人は、泣きながら心配してくれた時がある
それから何故か知らない人と私が話してると
2人は私を呼ぶ様になった。気にかけて
くれているんだと思うけどもう大丈夫なのに。

キーンコーンカーンコーン キーンコーンカーンコーン

あっという間に一日が終わる。
気づいたら放課後になった。

「彩香ー!帰ろう!」
「ごめんね2人共!ちょっと用事あるの!」
「彩香に?…珍しいな…俺ら待ってるよ」
「ええ!いいよいいよ!先帰ってなよ!」
「……河田さん?」
「え?どうして知ってるの?」
「翌朝廊下で話してるの見てたから。」
「大丈夫だよ!すぐ終わるみたいだし」
「だったら尚更だ。俺ら待ってるから」

もう…二人はかなり心配しているし
これ以上なんて言っても駄目だろうし
待っててもらうしか他ないよね…。

「わかったよ〜 ちょっと待ってて」
「「うん/ああ」」

それから私は、体育館倉庫に向かっている
あんな心配しなくても絶対大丈夫なのにな
河田さんはそんな事する様に見えないのに
色々考えていると体育館倉庫に着いた。

「河田さん〜」
「ひとり…ですか?」
「え?誰か連れてきてもよかったの?」
「いいえ!話っていうのが、、」
「多分…だけど…莉央の事だよね?」
「え、知って…たの?」
「あ、やっぱそうなんだ…」
「あのね、お願いがあるの!」
「いいよ、何?」
「唐沢莉央君と関わらないでほしいの…」
「え、」

河田さんから告げられた一言が衝撃だった

「関わらないって言うのは無理かな」

私は思っていることを伝えた。すると…

「どうして…なんで?私莉央君の彼女だよ?」

知らなかった一言にまた驚いている彩香。

「え?」
「莉央君は私と付き合っているのに上の空」
「そんなの…聞いてない…」
「でしょうね!言ったら貴女が離れるから」
「どういうこと…?」
「莉央君と話すと貴女の話しばかり」
「……」

莉央って…彼女居たの?…何で隠してたの?
隠されていた事に驚き隠せない…祝ったのに
莉央と莉亜には本当に幸せになってほしい。

「聞いてるの?…お願いだから…離れてよ」
「莉央と莉亜と離れる選択肢はないよ私には」
「っ!私たちが別れたら貴女の責任だから!」
「え、ちょっと!」

まって…ドアが開かない…これって…まさか
閉じ込められ…た?…おいおいおい。
ありきたりな展開かよー!!!!どうしよ!
携帯!!電話鳴らそう!助けてもらおう!

「え…うっそ…充電切れ…た。」

どうしよ!助からないじゃん!!!!
河田さんは、大丈夫なんて固定観念
持ったりするからだよ私のバカー!!!


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
その頃の双子たちは・・・?
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

「ちょっと!遅すぎるんじゃない!?」
「…連絡もない…」

気が気じゃない莉亜はうろうろしている
その反対で莉央は、悩んだ顔をしている

「彩香…本当に大丈夫なのかな!」
「…莉亜…黙ってた事がある」
「それ今言う事なの!?後にして」
「…今言う事なんだよ…」
「今は彩香が優先でしょ!」
「河田さんと俺…付き合っているんだ」
「っ…はぁああああ!?」

莉央にありえないという視線を向けている
莉央は、申し訳ないという表情向けている

「あんたね!もし彩香に何かあったら」
「わかってる!分かってるよ…」
「そもそも言うの遅いんじゃないの!!」
「…ああ…悪い」
「本当にあんたっ………あ…はぁああ!」

莉亜が言い足りないと文句を言おうと
すると、下校中の河田が見えた莉亜。
そんな莉亜の叫びに莉亜の視線の先を
見ると…莉央は全力で走って行った。

「…あいつって…素直じゃなかったのね」

莉央は走って走って全速力で走った末に
河田を捕まえて、気が気じゃないのか
大きな声で質問をした。

「…ねえ…彩香どこいんの?」
「りりりり莉央くん!?」
「もう一度だけ聞く…彩香はどこ?」
「急ぎの様あるからかか帰るって」
「…嘘をつくな。これ以上呆れさせないで」
「莉央くん…」
「彩香は荷物と俺らを放って帰らない奴だ」
「っ…莉央くんが悪いのよ!だからっ」
「彩香に何をしたんだよ!」
「ビクッ…な、何もしてないでです…」

莉央が怒鳴り始めて河田の勢いもなくなり
怯えながら返答をした。

「最後にきくぞ…彩香はどこ?」

本当に怖い笑顔で河田に問い詰める

「たたたた体育館倉庫でです…」
「分かった、そして、別れるからじゃ」
「……っ莉央…く…ん…」

そうして莉央は莉亜に電話して体育館倉庫に
集まることにした。無事に体育館倉庫に着いた

「はぁ…はぁ…ゴクッ…あ…あ…」

自分のせいでこうなったと思いながら
話をかけられないでいる莉央。
そうして走ってきた莉亜。

「彩香!居るの!?莉亜よ!」

ドンドンドンッ

「ここね!分かったわ!」

古錆びれているからか中々開かないドア

「莉央!手伝いなさいよ早く!!!」
「あ、ああ…莉亜…ちょっとどいて…」
「はあ?壊すの?」
「うん…彩香…後ろの方に下がってろ」
「莉央…私も道場に通ってたのよ忘れた?」
「あ…そうだな…久しぶりに2人で蹴るか」
「いいわよ…ニコッ」

ドンッガッシャーン

ふたりで古錆びれているドアを蹴破った。

「莉亜!莉央!大丈夫!?どこも痛くない?」

自分の事より人の心配をする彩香をみて
2人は顔を見合せ笑った。

「え、どうしたの?」
「彩香、心配したんだからね!」
「…彩香」
「ん?」
「ごめん…俺のせいだ…本当にごめん…」
「え、、頭上げてよ!莉央は何も悪くない!」

頭を下げ謝る莉央に対し彩香はフォローする

「…河田さんとは、別れた」
「え?」
「別れて正解よ。彩香をこんな目に合わせて」
「どうして…黙ってたの?言ってくてたら」
「彩香が離れてくのが怖かったからだ!」
「え?私?」
「気を利かして距離を置かれるのが怖い」
「ねえ…莉央。それは大丈夫だよ?」
「え?」
「私にとって2人は宝物なんだよ?」
「「……。」」
「何があっても大切な人達なの離れないよ」
「「彩香…」」
「よし、帰ろう?2人とも」
「「うん/ああ」」

そうして3人は仲良く帰っていった。