* * *

 暫くして天幕に現れたのは、なんとあの二人の青年兵たちだった。
 ろくの初陣のさい、赤井と東條の話をしていた彼らだ。

「丹菜です」
「千時です!」

 丹菜と名乗った方は、心配事を吐露していたり、転びそうになったりとどことなく頼りない青年兵で、千時と名乗った方は、その片割れの方だった。

「キミら二人にやってもらうことがある」