緊急逮捕-独占欲からの逃亡ー

こんなすぐに見つかってしまうなんて…。

「あ…。

も、戻って、来ちゃいました」

「荷物でも取りに来た?」

「茅ヶ崎さんには、正直に私の気持ちを伝えてきました」

「顔が好きでしたって?」

そんなこと、言えるわけないでしょ。

「浅かったんです。大好きだって思ってたけど、何も知らないんですよ。
ただ好きでいれば、乗り越えられないものなんてないと思ってました。
だから、遠距離なんて壁が立ちはだかった時、その距離に身を任せるしかなかったんです。そりゃ別れますよね。

私は、茅ヶ崎さんのことを知ってる気になってるだけで、本当は何も知らなかった。
そんなことにすら気が付かなくて…。
それがどれだけ見えてないのかを物語ってますよね。

全部、楓馬君が教えてくれました。
腹が立ったけど…。悔しいけど、事実です。

お願いがあります。
もう少しでいいので、あなたの傍に置いていただけないでしょうか」

ようやく気づけた自分の気持ち。
どういう反応が返ってきても良い。
後悔だけはしたくなかった。