緊急逮捕-独占欲からの逃亡ー

…結局、戻ってきてしまった。

だって、私の家はもうないんだし、荷物もここに置いてあるんだから、どこにも行けないのよ。

でも今更、入りたくても入れない。
あてもなく庭をさまよっていると、いつの間にか日が暮れた。ベンチに座って、真っ暗な闇に紛れる。

もう、いいんだよ。
ここいいようと、どこにいようと、楓馬君にはもう私の居場所はわからない。
晴れて自由を手に入れたんだ。

なのに、なんでこんなに切ないんだろう。


「うっわ、何してんの。不審者かと思った」

ガサガサと草むらから出てきた人影。