BLACK REFLECTION -月の警告-






*





時田さんが電話を入れていたらしい。

はじめにわかったのはそれだった。




驚きから解放されたらしい朧さんが、まだ少し不思議そうに凛太郎になにか言っていた。




「凛太郎、今日仕事は?」

「切り上げた」

「そっか」




予定あったのかな。わざわざ来てくれたのかな。また迷惑かけちゃったのかな。


色んな不安や思考が混じるけれど、“自意識過剰かも”なんて語りかける私の理性のせいで、なにも口には出せなかった。




「……お前のせいとかじゃねえから」




私の心を読んだようなタイミングで凛太郎はそう言った。




ただのフォローで、別にそんなことないかもしれない。

でも、凛太郎が変にフォロー入れるとか変だな、って。

不思議。昨日会ったばっかりなのに、そんなこと思うなんて。

凛太郎“らしくない”なんて思うほど、私はまだ凛太郎“らしさ”を知らない。

それなのに、本能なのかなんなのか、凛太郎の言葉は安心できた。