「……関係ない、」

「紗菜……」

「凛太郎にも朧さんにも関係ない!私のことなんてほっといて!どうせ────、」




どうやって凛太郎の手から抜け出したのかはわからない。




ただ私は、走っていた。

ネオン街の中を、濁った涙を溢しながら───。