「もう、隠さなくていいのに。
彼女できたんでしょう?それ言うために探してたんじゃないの??」

私の言葉を聞くなり、
みるみる不機嫌になる顔。

あ…これはもうすぐ怒りますよーの合図だ。

「…何の話してるわけ?」

やや低い声でそう言う加瀬くん。

え、えー。
なんで怒るの?


「あの…話そうと思って加瀬くん探してたら、築島くんが螺旋階段で見たって…」

「聞いてたのか?」

「ま、まぁ…」


そう言うと、
加瀬くんはなぜか照れた顔をした。


え?
それは照れるほどあの子の事が好きって意味?