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「だぁーっ!誰だよスペードの6止めてる奴!」


「夏樹、それ言っちゃダメなやつなんじゃないの?」



頭を抱える夏樹くんとは対照的に、楓さんが苦笑混じりに言う。



「……仕方ないですね。私が切り札を使いましょう」


「悟お前、ジョーカー持ってたのか……」


「本当はもう少し後に使おうと思ったんですがね。まあ私も、スペードを止められるのは困るので」



あれから、月森改め悟さんとも、徐々に溝をなくしていこうという芦名くんの計らいで、こうして悟さんも集まるようになった。

最初は罪悪感からか遠慮ぎみだった悟さんも、一週間も経たないうちに、すっかり溶けこんでいる。



「……ジョーカー出されちゃったかー」


「止めてたの藍かよ……。いじめんなよ、俺を」


「だってそういうゲームだし。アホじゃん夏樹」