桝田くんは痛みを知らない

 手を繋いで、

 手作りのお化け屋敷へと向かう。


 ――お揃いっていえばね。うちのクラスのお化け屋敷。参加賞がお揃いのバッジなの。よくない?


『……お揃い? お化け屋敷で?』


 ――男女ペアでしか入れなくて。ゴールしたらプレゼントするんだよ


『しょうもな。そんなの誰が来んの』

『どうせクッソだせぇバッジなんだろ』


 ――いっしょに一緒に入ろうね?


『は? なんで俺が』


 ――夏の遊園地。桝田くんも、学園祭でなら体感できるじゃん!




「……ふうん。やっぱりだせえな」


 出口で、えみるから受け取ったバッジを手に取りそんなことを言いながらも。

 数日後、


「おじゃまします」


 それを自室に飾っていたヨシヒサくんのこと。

 わたしはこの先も、ずっと大好きなんだろうな。



Fin.