生まれながらに周りと違うことで。

　ずっと、他人を避けてきたの。


　恋を、諦めてきたの。


　だけど。

　わたしのこと、好きになってくれた。


　一緒に幸せになることを望んでくれた。


「僕だって苦しんでる」


　…………!!


「君が。僕を、苦しめている」

「っ、」


　選べなくて、ごめんなさい。


「僕を見てよ」


　ごめんなさい。


「僕を、見ろ」


　ヨシヒサくんを、手放したくない。


　それでも、


「どうすれば。ヨシヒサくんと幸せになること、許してくれる？」


　こんな、マサオミくんのことも。

　放っておけない。


「赦さない」

「お願い。許して、マサオミくん」

「こっちにおいで。古都ちゃん」