桝田くんは痛みを知らない

 お母さんの前での桝田くん、とても大人っぽかったなあ。


「にしても、胃が痛むとか。そういう感覚、まったくわかんねーけどよ」


 桝田くんが、顔を引きつらせている。

 なになに?


「緊張して吐くかと思った」

「え!?……余裕って言ったのに」


 そして涼しげな顔して話してたのに。


「オマエの親だぞ。嫌われたら、おしまいだからな。シミュレーションしてきた。実は昨日。それで、あんま寝れてねえ」


 寝ずになにやってたの!?


「で、これからだけど。なにする? 古都がやりてーこと、なんでも叶えてやるから言えよ」

「……なんでも?」

「ああ」


 どうしよう。

 なんでもって言われたら、悩む。