えみるに、報告しなきゃ。

 桝田くんとのこと。


 心配かけちゃってるし。

 相談に乗ってもらってるから。


 キスした、って言ったら。

 やっぱり驚かれるかな……?


 でも、えみるも五十嵐先輩と急展開すぎたから。

 すんなり受け入れてくれたりして。


「あのね、」

 えみるに耳打ちしようとした、そのとき。


「大スクープ!」


 自販機にジュースを買いに出ていた子たちが教室に戻ってくるなり大きな声をあげた。


「なになにー?」

 女子たちが、食いつく。


 えみるとわたしも、視線をその子に向ける。


「A組の占いの館なんだけど〜」


 そういえば、占いだっけ。

 どんなことを占うんだろう。

 タロットカード使ったりとか?


「占い師。桝田くん、引き受けてくれたらしい!」