家に帰ると相変わらず真っ暗で。
電気も付けず
着替えもせずにベッドに倒れこむ。
ペンはずっと握ったまま。
くそっ…。
悔しくて、苦しくて。
さっき見た残像だけが鮮明に脳裏に焼き付いている。
先生が腕を絡めにいったあの男性は、普通にちゃんとした大人だった。
背も高くて、スーツもいい感じで着こなしてて。
優しい笑顔で先生に笑いかけていた。
俺から見ても2人はお似合いだった。
もうホント最悪。
追いかけなきゃよかった。
もっと一緒にいたいだなんて、欲を出さなければよかった。
そしたら余計なものまで見ずに済んだのに。